手術には、筋腫だけを取る子宮筋腫核出術と、子宮をすべて取り除く子宮全摘術とがあります。種類としては、開腹手術と、腹腔鏡併用手術、子宮鏡下手術(コラム参照)の三通りがあります(開腹手術と、腹腔鏡併用手術は子宮筋腫核出術と子宮全摘術の両方があり、すべての種類の筋腫に対して行えます。しかし、子宮鏡下手術は、粘膜下筋腫だけが対象になります)。次のような場合は、手術となるケースが多くなります。①重度の貧血や過多月経、月経痛などの症状が薬で治らない場合②子宮筋腫が不妊や流。早産の原因になっている場合③筋腫分娩のとき④有茎タイプの筋腫が茎捻転を起こし、筋腫や子宮が壊死した場合ただ、手術は体にメスを入れるわけですから、癒着が起こったりさまざまなリスクが伴うこともあります。手術をすすめられた場合、もし納得がいかなかったり、できれば手術は避けたい場合は、セカンドオピユオンを求めてもいいでしょう。
◎子富筋腫核出術核出術は、子宮は残して筋腫だけを切除する手術なので、将来、妊娠を希望する女性には、この方法で手術を行います。しかし、再発する可能性が高いので、妊娠・出産を終えるまでの応急手当と考えた方がいいてしょう。◎子宮全摘術もう妊娠を希望しない場合は、子宮筋腫を完治させるため、手術としては、原則として子宮全体を取り除く子宮全摘術が行われます。子宮筋腫が原因のつらい症状も再発の可能性もなくなりますが、手術後の妊娠は望めなくなります。手術を受けるかどうかは、医師とよく相談して決定しましよう。◎ 子宮鏡下手術子宮鏡で子宮内腔を観察しながら、子宮鏡の脇から挿入した電気メスで手術ができる特殊な器械(レゼクトスコープ)を使つて、粘膜下筋腫を切除したりします。体への負担が少なく、入院期間も短くてすみますが、まだまだ一部の病院てしか行えません。